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今週は読んだ瞬間萌えで涙でるかと思いましたやばお。ずっと鼻と目の奥がツーンとしてた萌えると鼻水でるんですねブヒヒ。【以下今週の感想】珍しく白澤さまが神様っぽいことしてるーーかわいいいい!!そして何より衣装が!!!いつもあの扉絵とか過去話のふわふわひらひらしたお袖のお召し物きてればいいのに。そりゃ薬屋やってたら動きにくい袖は邪魔だろうけど!官女みたいなひらひらの道服可愛すぎてあんな可愛い薬師が桃源郷でお出迎えしたらちょっとほんとにまずいと思うのです色々。うさぎさん達とオカンな桃太郎君と、ふわふわほのぼの幸せに暮らす白澤様に胸熱です。だって面白可笑しく怠惰にすごしてそうだけど、あの仙人みたいな人に術教えてるところの白澤様はすごい神様っぽいし、太古は今よりずっと人も少なく寂しかっただろうし今こんなにきっちり手に職つけて怪しげな白衣でわやわややってる今の日々は白澤様の永遠の生の中では貴重な一瞬なのではないかと思う。【うさぎさん】極楽満月のうさぎさんについてちょっとわかった気がします。しゃべったりしないし普通の動物なんだけど白澤さまはうさぎさん達を対等に人間のように扱ってるというかすごい同胞とか眷族のような感じがして可愛かった!!!妖怪の長っぽくてほんと可愛い【猫好好ちゃん】うwwごwwめwwいてるwwww効果音の「すりーん」と「ぺそっ」がツボに入りました。こういう技の音じゃないwww全コマ全ての仕草がキモ可愛くて困る。白澤図の妖怪をこれで具現化すればいいんじゃないかな。このサイズで。調子にのって何十何百って召喚しちゃって大変なことになる桃源郷ください。きっと地獄絵図。でも猫好好ちゃんがプルプルして立つの難しそうなのって元の絵があれだからだよねそう思うとちょっと切ない。【鬼灯様】岩に凭れてコフーってする鬼灯様が王者の風格ですどえす。金棒は拷問にも拘束にも仕えるんですね!あれで拘束される白澤様が見えた。便利さや邪な考えを持つっていうので鬼灯様はやっぱり人間よりなんですね。白澤様との年齢差や立場の差にものすごい萌えます。ロミジュリな鬼白……。鬼灯より白澤のほうがずっと長生きしてるし格も上、っていうバックグラウンドを考えるとほんとに鬼白奥が深いです。本気出す白澤様とか見たいし内心焦っている年下攻めな鬼灯様の焦燥とか見てみたいです誰かお願い。【地獄のチップとデール】唐茄もっと増えろ!
続きから小咄です↓
才能の無駄遣い
「余裕が大事なんだよ、何事もね」
「あなたの場合のそれはただの節操なしと言うんです」
にへらへらと唇に笑みをひく白澤と対照的に、鬼灯は唇をへの字に曲げて煙管からぷっかりと煙草を吐き出した。
――――
広くもない部屋中にうぞうぞとうごめく生き物――生き物、と言って良いのだろうか。
万物を知る神獣によって魂を吹き込まれた有象無象の「何か」。
呪われた猫から瀕死のアメーバから人の精神をえぐるイソギンチャクまで――それらが皆、創造主でもあり妖怪の長でもある白澤(と彼の傍らに居る鬼灯)にすりすりと近寄ってくる。百鬼夜行絵巻だってこうは恐ろしくはないだろう。
「余裕が大事なんだよ、何事もね」
近寄ってはすりすりと甘え「オオオオン」と呪詛のような鳴き声をあげる「何か」を、白澤はもちろん恐れず手を伸ばし指でこしょこしょと喉をなでたりしっぽを触る有様だった。
鬼灯とて、これを動物とは認めないなどと言いつつも、そこは動物好きの血が騒ぐのか、興味深げに見ている。
見てはいるのだけれど。
その数凡そ100体は下らない。
「あなたの場合のそれはただの節操なしと言うんです。こんなに、まあ」
「桃タローくんや茄子くんたちに見せてたら興が乗ってね。久々に徹夜しちゃった」
「三日は消えないんでしたっけ」
2人の元にやってこないモノは戸棚の上、ベッドの下、テーブルの足なので遊んでいる。
生まれたてのひな鳥と思えば可愛くないこともない。
「うん、でもたった三日だよ」
白澤はごろんと気持ち良さそうに寝返りを打って、近くの「何か」に手を伸ばした。
「昔はね、遊び相手も話す相手もいなく、とりあえず絵を描いてみたけどあっという間に消えちゃってさ。まあ消えたらまた描けばいいだけだけどさ」
「それは、人間が生まれる前のことですか」
「うん、君たちが生まれるずっと前」
白澤は日溜まりで微睡む猫のように笑った。
鬼灯は思わず手を伸ばし、自分よりもずっとずっと年上のその獣の頭を撫でた。
ふにょふにょととうごめく「何か」も、メエメエと鳴き声をあげて、鬼灯の真似をするように白澤の頭をそのちっちゃな幾何学模様の手で撫でた。
「寂しくはなかったよ、こう見えても僕、色んなことが出来るんだ」
「大方予想はつきますよ、だいたいにして、このような無駄なことなのでしょう」
鬼灯は想像してみる。
神獣白澤の古い生を。
目が九つもあり万物を知る白澤が、もしも見たまま知ったままの理を絵に表し魂を宿らせることが出来たなら、それは天地創造の神と変わらない。その指先と息吹一つでこの世の全てをそっくり創ることが出来るのだろう。
「あなたの存在全て無駄ですね。よし今度から駄獣と呼ぼう」
「鬼灯もさあ、たまには無駄なことしてみろよ。余裕は大事だよ」
「ああそうですね、拷問器具にもそういうものありますよ、鉄の処女とか。入ってみます?白豚さん」
頭を両手で押さえつけ、かり、と唇を噛む。
白澤が猫好好と名付けた呪いにかかったとしか思えない猫も身を乗り出して鬼灯の真似をしようとしたが、今度は鬼灯はさり気ない仕草で丁重に阻止した。
「冗談はとかく、私も、無駄なことをしている自覚はあります」
「な、悪くはないだろ?」
「ええ」
何より究極の無駄は、
鬼灯と白澤――2人が今こうして裸で同衾しているというこの事実の他はない。
男同士で、種族も違う。何も産まれない。何も益がない。
これほどムダで不毛なことはあるだろうか。
「んっ……」
ミャーミャーとよってきて騒ぎ、鬼灯が白澤を貪るのを見る猫好好を始めとする「何か」たち。
わらわらと集まってじーーっと性交を見られている。
白澤は気にしないようだが鬼灯に見られて興奮する趣味はない。
それにどうやら白澤が召喚し魂を吹き込んだモノたちは、鬼灯が白澤を苛めているように見えているらしいのだ。心配そうに枕元でニャーニャー喚いているのを、鬼灯は追い払うでもなく一瞥した。
「ああ全く、究極の時間のムダですね。貴方とこうしているなんて」
「ああ本当に、究極の時間のムダだよね。おまえとこうしているなんて」
男同士で、種族も違う者同士の営み。
何も産まれない。何も益がない。
なのに、離れることは出来なかった
【才能の無駄遣い、究極の無駄】
――
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